地方自治の根幹を作る【計画】の理想と現実。川越市の運用はいかに!?
計画の重要性
川越市議会3月定例会も中盤戦を迎えました。
今回の一般質問では「避難所案内標識」について種々議論を深めてきたので備忘録としてのブログです。
表題だけ聞くと地味に見えますが、この避難所案内標識の維持管理が川越市があらゆる分野で設けている「計画」に関わってきます。
計画とは自治体の特定分野の方針を定めるもの
川越市には数多くの計画が存在します。
教育振興計画に一般廃棄物処理計画、立地適正化計画や公共施設等総合管理計画とまだまだ数多くの計画を抱えており、地域防災計画もそのうちの一つです。(全体の計画を総括したものとして川越市総合計画というものもあります)
そしてこれらの計画は名称にある分野の5年中期だったり10年長期の市の方針を定めており、自治体の持つ特定分野の基本方針となるものが計画です。
今回は避難所案内標識の運用から計画の整合性について指摘を含め、議場より改善策を提言してきました。
川越市地域防災計画で定められた避難所案内標識の運用
上記の案内看板を皆さんも見たことがあるかと思います。これが避難所案内標識です。
経年劣化で盤面はすっかり色落ちしてしまい、目印となる建物などは近くで目を凝らしても確認することができません。
更には設置から30~40年経過しているために生活道路や幹線道路はすでに形を変えており、見えないだけではなく誤った情報を垂れ流しとなっています。
この二点の問題だけではなく、川越市地域防災計画ではこの避難所案内標識を適正に整備運用する旨記載されております。しかし、現在設置されている標識の運用は計画と実態が大きくかけ離れており、この課題に対する取り組みを議場より指摘しました。
時代とともに必要性が低下している?
しかし、正直な話をすればこの標識の持つ意味合いは大きく低下しているといえます。
というのも既に時代は情報化社会。誰もが手元のスマホで最新の避難情報を入手できるので、道端に設置されている標識を頼りにする方はほぼほぼいないでしょう。(ハザードマップの作成、配布でスマホを持たない高齢者層にも定期的に更新された情報が届いています)
その為、今回の提言ではむやみやたらにお金をかけて標識の付け替えではなく、必要性が著しく低下した地域では撤去も含めて更新してもらうことが望ましい対応となります。
以前までは価値のあったものが時代の流れとともにその価値を失うものがあります。そのようなものにも慣例主義で惰性的にお金をかけるのではなく、現在持ちうるツールを駆使して最適化された行政運営が無駄のないスリムな社会を構成します。
これは何も川越市に限った話ではありません。全国的に同じように計画(理想)に置き去りにされた実態が埋もれているかもしれません。
しかし、自治体運営の根幹となる計画。根っこがグラついていては立派な巨木が育たないように、行政運営も目には見えない地味な部分こそ光を当てるべき取り組みです。
※質問に対する答弁としては、今後 撤去を含めた更新を行っていきたい と前向きな答弁をいただきました✨
明ヶ戸亮太(あけど亮太):経営者×市議会議員
現在40歳:川越市議会議員(現在三期目)・広告会社代表取締役・ICTコンサルタント・FPのマルチタスク / JAPAN MENSA会員
マルチタスク・ラボ
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