【ネット選挙】ネズミが猫を倒す日
想像力を借りてみてください。お家の台所で、飼い猫がひょっこり顔を出したネズミを見つけて、全力で追いかける姿を。そして突然、それまで逃げ惑っていたネズミが猫を一気に巻き上げて逆襲し、その猫が驚きの表情を浮かべる光景を。なんとも驚異的なシーンですよ。
しかし、この想像は決して夢物語ではなく、現実の政治の世界で起こりうる変革の兆しを示しています。その可能性を提供する新たな形態の選挙が、まさにインターネット投票なのです。
目次
インターネット投票って何?
何となく想像はつくかもしれませんが、具体的に言うとインターネット投票とは、皆さんのスマホやPCを介して行うインターネット投票です。身に着けているデジタルデバイスから、選挙の投票ができるというシンプルな仕組み。選挙所に足を運ぶことなく、自宅やカフェ、移動中の電車の中など、どこからでも、どんな時でも投票が可能になるのです。このイメージ、シンプルでしょう?
他国の事例としては、2012年にエストニアで実施されたインターネット選挙が挙げられます。全国民がネットで投票が可能になった結果、若者の選挙への参加率上昇を目指しています。これがインターネット投票の可能性を示す一つです。このような制度が我々の国でも実現すれば、もしかしたら、今までの選挙の形とはまったく違った結果が出るかもしれませんね。
若者の政治参加が増える
政治と言うと、なんだか遠い存在のように感じられるかもしれません。「大人の世界の話でなかなか自分たちの生活に直結しない」と感じる方も多いのかもしれません。しかし、このインターネット投票が実現すれば、私たち若者の政治への関心が一気に増すことは間違いないでしょう。なぜなら、参加のハードルが格段に下がるからです。
データによれば、今の若者は政治に対する関心はあるものの、投票所まで足を運ぶのが面倒で選挙に参加しないという結果が出ています(※)。特に大学生や新社会人など、時間に追われる若者たちにとっては、選挙に行くための時間や交通手段を確保すること自体が負担になりがちです。この壁がインターネット投票によって取り払われれば、私たち若者が主導する新たな政治の形が現れる可能性があります。
※若者が投票に行かない理由=投票に行くのが面倒だったから 16.1%(総務省調べ)
インターネット投票の可能性
ここで大切なのは、インターネット投票が社会に、政治に新たな可能性を提供してくれることです。
自宅で気軽に政治参加ができるとなれば、それまで政治に無関心だった若者たちも、もっと自分の意見を表現するようになるでしょう。事実、SNSの普及から政治に関する情報を入手しやすい昨今、政治に対する若者の関心は年々増加しています。しかし、その関心が選挙への参加率に反映されていないのが実態であり、インターネット投票がこの状況を改善できる可能性があります。
政治にも若者たちの時代が来る
結局のところ、インターネット投票とは、あなたたち若者が主役の新たな政治の形を描く道具なのです。皆さんが政治に参加し、自分の意見を直接表現できるようになれば、社会全体がより公正で公平なものになるでしょう。
今まで選挙に無関心だった人も、自分の意見を表現する場が増えれば、もっと政治に積極的に参加するかもしれません。一人一人の意見が大切にされ、全員が参加する政治。そんな未来が、皆さんの手によって描かれていくことでしょう。
若者がインターネット投票の実現に向けてできること
インターネット投票が現実のものとなるためには、政策的な支援はもちろん、社会全体の理解と協力が必要です。その中でも、特に若者たちはこの運動の主要なドライバーとなるべきです。では、具体的に若者ができることは何でしょうか?
1. 政治への関心を深める
まず最初に、自分たちの生活を直接左右する政治への関心を深めることが大切です。これは選挙だけに限らず、税制や教育政策など、日々の生活に影響を与えるさまざまな問題についても同様です。具体的には、新聞を読んだり、ニュースを見たり、インターネットで情報を集めたりすることが挙げられます。そして、自分の意見を持つこと。人に意見を鵜呑みにするのではなく、自分の頭で考えることが第一歩となります。
2. 自身の意見を発信する
次に、自分の意見を積極的に発信することも重要です。SNSを使って、インターネット選挙の必要性やそのメリットを広めることができます。自身の意見を形にすることで、周囲の人々に小さくてもいいので影響を与え、一緒に行動を起こすきっかけを作ることができます。若者が政治に対して意見を持ち、発信をすることです。やがては政治家もあなたたちの声を無視することはできなくなります。
3. 地元の政治家にアピールする
そして、地元の地方議員国会議員問わず政治家にインターネット投票の実現を働きかけることも大切です。今ならメールやDMを送ったり、公開の場で質問したりすることができます。インターネットに疎い政治家には対応が期待できないかもしれませんが、インターネットを介して積極的に有権者と意見交換をしている議員もたくさんいます。直接影響力のある人々に対する働きかけはやって損なしやらないは損です。
4. 同じ志を持つ人々と協力する
最後に、インターネット選挙を実現したいと願う同じ志を持つ人々と協力することです。今ならオンラインで手軽に情報共有をしたり、選挙のアウトリーチ活動に参加したりすることが可能です。
これらの活動を通じて、若者がインターネット投票の実現に向けて力を合わせて行動すれば、その夢はきっと現実になるでしょう。そしてその結果、皆さんの声は社会により大きく響き、皆さんの影響力は確実に増大することでしょう。それこそが、ネズミが猫を巻き上げる日、つまり、一見不可能に思える変革が現実のものとなる日です。
明ヶ戸亮太(あけど亮太)
1981年生まれ:元 川越市議会議員(三期)・広告会社代表取締役・ICTコンサルタント・ファイナンシャルプランナー / JAPAN MENSA会員 / フィジーカー(APF大会、アスリートモデル部門優勝)
マルチタスク・ラボ
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著書:マルチタスク思考
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