【国民負担】逃げ切り世代、このまま逃げ切れるか!?
以前のブログにも書いたが、日本の地方議会議員の平均年齢は60歳。(2022年総務省調べ)
これは何も地方議員という為政者だけの話ではなく、その議員を選ぶ選挙で最も活発な世代も60代という、選ぶ方も選ばれる方も60代。
心身ともに全盛期を過ぎているだろう世代。そろそろ前線で活躍するのも厳しいのではなかろうという事で、一歩後ろに下がって前線は後継者に託すという姿勢でも良いのではないかと思うが、そんなことを言うと、「お前たちがやらないから俺たちがやっているんだ!」なんてことを口角泡を飛ばす勢いで言われてきたボクの実体験。
しかし、自ら率先して駆けだす後継者がいない事に問題があったのか、それとも後継者を生み出す仕組みを作ってこなかった先代に責任があるのかなんてのは証明のしようもないので議論の余白もない。
何にしても今の日本の状態は60歳以上が地域の政治を決めることに多大な力を持ち、その60歳以上の為政者を60歳以上で支えている構図となる。そしてこれは実は日本の政治の縮図でもある。
ではこれが悪いかといえばそうではないのかもしれない。
国民負担率は50%近くまで向上するが諸々の増税に歯止めが効かないだけではなく、行政サービスはカットされ続けているけど国民はテレビや新聞に向かって文句は言うが、車で10分ほどの距離の地元の国会議員にまで声を届けることはしないのだから現状の政治に対して大きな不満はないのだろう。
高騰を続けるガソリン代は9月からは補助金がカットされ、その負担は必死こいて働く零細企業が社員一丸となり負担をすることになるけど、国民は選挙は放棄しておじいちゃん世代に丸投げしているのだから現状の政治に対して大きな不満はないのだろう。
業界団体に利を成す制度は即座に構築できるが、子育て予算を組み立てるためには長い時間をかけて結局は増税という国民負担で補う制度でも現状の政治に対して大きな不満はないのだろう。
ここからも現行の政治がとてもバランスよく運用されているんだと感心させられる。
もしこれがあと少し、もう少し国民の不満を募らせる政治であれば、たがが外れたかのように不満が噴出するだろう。しかし、コップから水が溢れないギリギリの表面張力を維持し続ける現状の政治運営は手品師さながらのテクニックだなと本気で感心している。
日本は今、過渡期を迎えているなと常々思う。
というのも、圧倒的に「逃げ切り世代」と「負担を背負う世代」が二分化されており、逃げ切り世代が全員逃げ切った後、今から10年~15年後だろうか、その頃には国民総負担背負う世代になってしまうからだ。
じゃあ誰もが等しく負担を背負うようになるのかといえばそうじゃない。
若ければ若いほど相対的に負担を背負う量が増えるわけで、他人事のように聞こえたら申し訳ないが彼らは本当にかわいそうだと思う。
だからこそ今のうち、少しでも若い世代を政治の舞台に投入して、「俺たち世代だけが負担を背負わされてたまるか!」くらいのメンタルでバランサーの役割として戦ってほしい。
だけどそれはあまり期待できない。なぜならばみんな政治に不満はあれど自分が行動を起こすまでの大きな不満はないからだ。
表面張力ギリギリのところで運営される今の政治。水がこぼれる時にはすでに手遅れ。
大きな負担を背負う世代こそ、自分たちの身を守るためでもいいからちょっと奮起してもらいたい。
明ヶ戸亮太(あけど亮太)
1981年生まれ:元 川越市議会議員(三期)・広告会社代表取締役・ICTコンサルタント・ファイナンシャルプランナー / JAPAN MENSA会員 / フィジーカー(APF大会、アスリートモデル部門優勝)
マルチタスク・ラボ
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著書:マルチタスク思考
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