東京2020オリンピック・パラリンピック大会が引き起こす感染拡大の恐れ。

人流が生み出すコロナ感染拡大の危険性

まず最初にお伝えしたいのは、このブログは政府派・反政府といったものではなく、純粋に東京2020オリンピック・パラリンピック大会(以下、東京オリパラに略)を開催することでどうやってコロナ感染拡大に繋がるかを考え作成しました。

まず、東京オリパラ開催に当たってはこれまで政治的に様々な議論が巻き起こりました。経済面、関係者の倫理観、コロナ感染拡大防止策等々。

その中でも今まさに議論を巻き起こしているのがコロナ感染の是非です。

この点について、考えうる課題は何かを考えてみたのでつらつらと書き連ねたいと思います。

考えうる感染拡大の恐れ その1 外国人選手からの感染拡大

ニュースでも報道されていますが、7/27現在、事前合宿で来日した選手らを除く大会関連の陽性者は、7/1以降で計155人。

これらの感染者が日本国内に感染を拡大させることが懸念されていますが、彼らには一定の行動規制が掛けられていますので、基本的に大会会場と選手村の往復のみとなります。その為、選手含む関係者による感染拡大は国内を自由に移動できる我々と比べても圧倒的に感染リスクが低いのではないかと考えられます。

もちろんルールを守らず夜の街を徘徊などとなれば感染拡大のリスクは高まりますが、それはルールに対する批判ではなく、個の倫理観を問う話となります。

考えうる感染拡大の恐れ その2 大型イベントによる日本人の感染拡大

イベントには多くの人が集まります。そしてイベントの規模が大きくなればなるほど熱狂も巻き起こり、密が生まれて飛沫による感染拡大が懸念されます。

実際に東京オリパラの開会式の際には会場外に約500人の反開催派の方々が集まりデモ活動を展開していました。これは報道で写真も公開されていましたが、確かにあれだけの密が生まれれば感染拡大を懸念する声も理解ができます。

しかし、肝心の東京オリパラ自体は無観客での開催。集まりたくても集まれない状態での開催です。

Twitterでも主張しておりましたが、ボクは一貫して無観客開催派でしたが、それは密を生み出さずに開催することで感染拡大対策と経済の両面に対応するために必要な体制だと考えているからです。

そして東京オリパラは無観客開催となり我々国民はテレビを通しての応援のみとなりました。これに対して物足りなさを感じる方は多くいるかとは思いますが、感染拡大防止の観点より苦渋の判断であると理解する必要があります。

しかし、テレビ観戦を推奨することで、スポーツバーなどで密が生まれることを想定して開催批判をする議員もいます。しかしこの批判も間違えており、そもそも飲食店には営業規制をかけています。その規制を守らないことを前提としたを批判するのならば、論点は政府の飲食店に対する補償が不十分な点であり、東京オリパラ開催の是非ではありません。

考えうる感染拡大の恐れ その3 東京オリパラに人手が割かれ、コロナ対策が遅れる

上記のような批判もあります。しかし行政システム上、管轄は明確に縦割りとなっており(これはこれで問題なのですが)、突発的かつよほどのトラブルがない限りは手持ちの業務を止めてまで部署間をまたいでの人員移動はありません。

現在必要とされるコロナ対策関連の業務は主にコロナ発生状況の把握円滑なワクチン接種のための情報精査です。
ワクチン接種が開始され一定期間が経ち、すでに接種までのルーティンが成立しているためにこれまでのように多くの職員が必要となる業務も減っているのが現状です。

その為、東京オリパラによってコロナ対策の現場が人手不足になるというものは行政システム上ほぼほぼありえません(可能性がゼロではありませんが)。

そもそもこれだけコロナ対策を求められている昨今、どれだけ人手不足になろうとコロナ対策に当たっている部署から人員を割くくらいなら、他の部署へ要請を出すことが可能です。

野党も「東京オリパラでコロナ対策が人手不足になる!」という論法ではなく、「仮に東京オリパラで想定外の人員要請が出た際、コロナ対策部署ではなく他の部署から職員を派遣すべきと考える」といった主張の方が筋が通ってると思います。

考えうる感染拡大の恐れ その4 医療機関の更なるひっ迫化

これだけは懸念される課題であると考えます。

コロナ対策に追われる医療機関はコロナ以外の患者対応を控えざるを得ない体制となっており、すでに現場はひっ迫状態と言えます。

その様な中で東京オリパラを開催するにあたり医療関係者のボランティア募集など、コロナ対策に当たる医療従事者の手はますます不足します。

こちらは京都市立病院のメッセージですが、文面からも切迫した状態であることが読み取れます。

東京都のコロナ感染者数は日に日に増加傾向にあり、感染急拡大に伴い患者(入院、宿泊療養、自宅療養、入院・療養等調整中)数も急増しています。

これらの状況を鑑みたとき、医療従事者と十分な医療体制の確保は喫緊課題であり、東京オリパラ開催が一定の影響を与えていることは否めません。

まとめ

主に争点となっている4つの観点から「東京オリパラ開催はコロナ感染拡大に繋がるのか」を考えてみました。

4つめの医療体制については東京オリパラが影響を及ぼしていることは想定できますが、それでも感染拡大に繋がるかと言えば直結はしないでしょう。

以上の理由から東京オリパラの開催=コロナ感染拡大に繋がるというロジックは立証するのは難しいと考えています。

最も懸念されるのは、政府批判の材料に東京オリパラを持ち出し、全力で協議に臨んでいるアスリートたちの気持ちをないがしろにすることです。

この大会の主人公はこれまで、それこそ人生をかけてこの舞台に挑戦をするアスリートの皆さんです。中にはアスリートの方々への誹謗中傷も目にしますが、政府批判の材料として見当外れな誹謗中傷は日本のためにも控えるべきです。

今日でオリンピック開催から5日目を迎えました。
これからも出場選手の皆さんの検討を心からお祈り申し上げます。


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現在40歳:川越市議会議員(現在三期目)・広告会社代表取締役・ICTコンサルタント・FPのマルチタスク / JAPAN MENSA会員
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